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5色の星をもつ動物たちの物語第一弾「ござえもん物語」は、
前編と後編の2回に分かれているよ。
もし、まだ前編を読んでいない人は、画面の下のほうに移動すると、前編があるので
ぜひ、前編を読んでから、この後編を読んでみてね☆☆☆





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「山が変だ!なにか変な音がする!」
「ええっ?!」
兄さんたちの声に、おとっつぁんに続いて、ござえもんも外に出て、耳をすます。
かすかに、ドドドド・・・という低い地鳴りのような音が、どこからか聞こえてくる。
「ござえもん。すぐにパセリ様にお知らせするんだ!急げ!」gozaemon03.gif
おとっつぁんの声に押されるように、ござえもんはパセリの家をめざして走りだした。

  パセリの家が見えてくると、ござえもんはラビの名前を呼んだ。ラビが外に出てくる。
「ラビ!すぐにパセリ様に、いらしてほしいんだ!洞窟が危ない。
おとっつぁんたちが今、見張ってるんだけど、とにかく早くおつれしろって。」
息をきらせながら、ござえもんはラビに頼んだ。ラビの説明で、
パセリたちはペガサスとデュークに乗って、洞窟まで行くことになった。


  ござえもんが初めてパセリと川で出逢った春から、季節は夏を経て、冬へと変わっていた。
パセリたちの夏休みの林間学校で、ござえもんはパセリを青龍湖へ案内した。 そのとき、パセリはついにミラクル・オーと出会ったのだ。
「すごいじゃないか、ござえもん。やっぱり、おまえはあの言い伝えの五左衛門様の
生まれ変わりだったんだなぁ。」
そう言って、あの時おとっつぁんは、ござえもんの頭をぐりぐりっとなでたものだ。
そのあともござえもんは、家族みんなで青龍湖や洞窟をいつも守ってきた。
そしてお正月には、パセリとステファンを洞窟まで案内し、ラピスラズリを通して、
ようやくパセリと話すことができた。
「ぼくの名前は、ござえもんといいます。」
パセリは“ごんざえもん”と何度も名前を間違えたけれど、
ござえもんは初めてパセリと会話できたことがうれしくてならなかった。
このとき、ござえもんは秀人たちを怪しい人だと伝えたのだが、
「わたしは、秀人君を信じるよ。」
と言い切ったパセリに、ござえもんは春に川であこがれを抱いたパセリの姿を
重ね合わせていた。


  いったい山に何が起こったのか、もしも洞窟に何かあったら…。
そう思うと、ござえもんは気が気ではなかった。ペガサスが地面に降り立つと同時に
洞窟へ向かおうとした、そのとき。
ドドドドーン!と、おおきな爆発音がとどろいた。
「うわぁっ!!」
ござえもんはびっくりして、ひきかえす。そこへもう一度、ドドドーン!
という爆発音とともに、洞窟がある山が盛り上がって、火を噴いた!
――ああっ、洞窟が!ま、まさか?!
ござえもんたちに向かって、ものすごい熱風が吹きぬけていく。
「お、おとっつぁーん!兄さーん!!おとっつぁーーん!!」
そう叫びながら、ござえもんは洞窟へと走りだした。
「どうしよう、どうしよう…。まさか…、そんな…、いやだ、いやだよー!」
ござえもんは、とにかく洞窟への道を探した。今なら、きっとまだ間に合う。
ござえもんがさらに洞窟へと近づいていこうとしたとき、後ろからぐいっと
抱き上げられた。パセリだ。
「わかるよ。わかる。わたしだって、母国をはなれるときは同じだったもん。
父さまや母さまのことが心配で、城を出ていくのが悲しくってしかたがなかった。
でも・・・、でも・・・、これじゃあ助けられないよ、ごんざえもん!」
パセリに抱えられ、ござえもんは洞窟から離れていく。
山がさらに炎にのまれ、ドドドド…と音をたてて、くずれていく。
たくさんのラピスラズリのかけらが降ってきた。ござえもんはパセリの腕の中で、もがいた。
「お離しください、パセリ様!おとっつぁんが!おとっつぁんを助けなくっちゃ!おとっつぁーん!!」
山から次々にたくさんの動物たちが逃げ出してくる。
ござえもんは目をこらして、おとっつぁんたちの姿を探すが、みあたらない。
「おとっつぁん…。」
打ち消しても打ち消してもわき上がってくる不安な思いとたたかいながら、
ござえもんは歩き回る。
おとっつぁんや兄さんたちに似た姿をみつけては、かけよってみる。
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パセリが、ペンダントを握り締め、ミラクル・オーに祈りはじめた。
「洞窟のことはあきらめます。だから、ござえもんのお父さんをたすけて!」
こんなことになっても、自分のことより、ござえもんのために祈ってくれる パセリの気持ちがありがたくて、ござえもんは最後まであきらめまいと決心する。
「おとっつぁーん、にいさーん。どこー?どこにいるのー?おとっつぁーん。 何してるの、はやく出てきてよー!」
ござえもんは、声の限りをつくして叫び続けた。パセリの方を振り返ると、 ペンダントは一度炸裂しかけたが、すっと元の姿に戻ってしまった。
それを見たござえもんは、ふっと叫ぶのをやめた。
――あぁ、そうか。おとっつぁん・・・。兄さん・・・。みんなは、きっと、もう…。
ござえもんは、ぐっと奥歯を噛み締めて、炎に包まれている山があった場所を見つめた。
いっせいに飛び立ったたくさんの赤い鳥が、ござえもんの視界を赤く染めていく。
ござえもんは、赤い鳥たちがおとっつぁんたちを連れさっていくように思えた。
「ぼくは……、ひとりぽっち……」
そう、つぶやいたござえもんの体を、冷たい風が吹き抜けていった。



「すぐに帰ろう。この爆発は、ぼくらをおびきだして、家を留守にさせるためのものかもしれない。
万が一、地下室がねらわれたら、ぼくらはもう、なにもできないよ。」
焦ったように隼人が話しているのが、ござえもんにも聞こえてきた。
――パセリ様…。そうだ、パセリ様はぼくなんかよりも、もっと危険なんだ。
それでもアクア国やみんなを守らなくちゃいけないんだ…。
それなのに、ぼくはダメだ…、何の役にも立てない…。洞窟だってこんなことに…。
そう思ったとき。
“ござえもん、使命を生きる、今がその時だぞ。おまえを信じているよ”
おとっつぁんの声が聞こえたような気がして、ござえもんがハッと顔をあげると、
パセリと目が合った。
「ごめんね、ごんざえもん。わたしたち、もう行かなきゃいけないの・・・。」
パセリが声をかける。ござえもんは、パセリの顔におとっつぁんの顔を重ねながら
「ぼくもいっしょに行きます!」
と言った。パセリがびっくりしている。
「パセリ様が、ラピスラズリの石をポケットに入れてくださったおかげで、
ぼくはパセリ様と話ができます。ぼく・・・、パセリ様といっしょに行きます。
お願いです、つれてってください。」
「でも、お父さんがあの中に・・・」
パセリはござえもんを気づかってくれたが、ござえもんはゆっくりと首を横にふった。
「あのようすじゃあ、おとっつぁんはたぶん助かってはいません。もしも助かっていたら、
必ずぼくに連絡をくれるか、仲間が知らせに来てくれると思います。
だから、ぼくは、これからはパセリ様といっしょにいます。
おとっつぁんもそのほうが喜んでくれると思うから。
それに、もう、洞窟を守ることもできなくなりましたから・・・。」
ござえもんはこれ以上、パセリを心配させまいと、そこまで一気に話した。

すると、パセリがござえもんを、ぎゅっと抱きしめながら言った。
「ありがとね、ごんざえもん。わたしも、ちょっと前に、アクア国の悲惨なようすを
見てきたばかりなの。すごく悲しい。すごく腹が立つ。
でも・・・、でも、神様は、乗りこえられない試練は、けっしておあたえにならないんだって。
だから、いっしょにがんばろう。いっしょに乗り越えよう。」
ござえもんを励ますパセリの言葉が、心にしみいってくる。
――乗り越えられない試練はおあたえにならない…。
パセリ様…。ご自分だっておつらいのに、ぼくのことまで心配してくださるなんて。
パセリ様は初めて会った時から、ちっとも変わらない。いつもいつも、ぼくのことを
気づかってくださる。
…ぼくにはパセリ様がいる。パセリ様となら乗り越えられる、きっと!

ござえもんはパセリの目をしっかりとみつめ、
「はい、姫様。」
とこたえた。


パセリの家に向かうために歩きだしたござえもんの隣に、そっとラビが並ぶ。
『ござえもん、ほんとにいいの?山を離れて。もしかしたら、お父さんたち…』
そう声をかけてくれたラビに、ござえもんはこたえる。
『うん…。あの洞窟の中にはおとっつぁん以外にも、兄さんや仲間たちがいた。
みんなで洞窟を守るから、おまえはパセリ様を迎えに行って来いって言ってくれた…。
きっとみんな一緒に、あの炎の中に…。』
気がゆるむと、涙がこぼれそうになる。
ござえもんは、奥歯に力をいれて涙をこらえると、ぐっと顔をあげてラビをみた。
『でも、ぼく、パセリ様をお守りする使命を生きるって、初めて会ったあの川で、
パセリ様に約束したんだ。その決心を、おとっつぁんたちはずっと応援してくれた。
だから、だから…、ぼくはその約束を生きる。
言い伝えの五左衛門様の生まれ変わりとしてじゃなくて、
ぼくだけの、ぼくだからこその使命を!』





―「ござえもん物語」  おわり ―


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さてさて、『パセリ伝説 ホームページ』でしか読むことのできない、動物たちの物語。
2回にわたってお届けした「ござえもん物語」は、いかがでしたか~?

mail_14.gif  感想や、ござえもんへのメッセージなどなど、お待ちしていまーす!
メールBOXから送ってくれたり、コメント欄でいろんな人と語りあってもらえたら嬉しいな★



さ~て、お次は、いったい何色の星の動物かな??
次回の更新で登場するよ!お楽しみにね~~♪

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「うわぁーーー!たすけてーー、おとっつぁーん!おっかさーん」
「ご、ござえもーん!」
  おとっつぁんとおっかさんは、あわてて草むらからとびだし、わなへと走る。
のぞきこむと、ござえもんが、わなの底で目を回していた。
おとっつぁんは、おっかさんと顔を見合せて、ため息をついた――。

  その少し前のこと。
「今日から新しい修行だぞ、ござえもん。いいかい、わなにひっかからない稽古だ」
「えっ、新しいの…?やだな…、出来なかったらどうしよう…。」
「だいじょうぶさ、おまえならできる。なんたって、おまえはあの言い伝えの五左衛門様の
生まれ変わりなんだから。」
「う、うん…。」
おとっつぁんに励まされながら、ござえもんはしぶしぶ道に出た。
――そんなこと言ったって…。ぼく、五左衛門様のようになんてなれないよ…。
おそるおそるござえもんは走り出した。うまく走りだせたと思ったとたん、
足元から地面が消え、ござえもんはわなに落ちていった。
 

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   目を回してしまったござえもんをわなから連れ出し、おぶって山道をおりる
おとっつぁんに、おっかさんがそっとたずねる。
「おまえさん、この子、ほんとうにあの言い伝えの五左衛門様のようになれるんでしょうか」
「なーに、大丈夫だよ、母さん。確かに今まではうまくいかないこともあったけど、
こいつは緑色の星を持ってるんだ、いつかきっとなんとかなるさ」
自信ありげなおとっつぁんをみて、おっかさんは安心したようにうなずいた。


  おとっつぁんたちが言った「あの言い伝えの五左衛門様」とは、
青龍湖にまつわる伝説の青年を、湖まで導いたキタキツネのことだ。
その青年が湖に入り、龍の化身となって人々を炎から救ったことから、
この湖が青龍湖と呼ばれるきっかけとなった。
五左衛門様はキタキツネ一族の誇りであり、いつか彼の生まれ変わりが誕生する
と言い伝えられていた。

左足の先に緑色の星の模様をもって生まれたござえもんは、
五左衛門様のようになれるように、と同じ名前がつけられたのだった。


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ある日、おとっつぁんはグーンと背すじを伸ばしながら、ござえもんに言った。
「いいかい、ござえもん。おまえには五左衛門様と同じ色の星がある。
だから、とても大切な使命をもってるんだぞ。
青き星を抱くお方に、おつかえせにゃいかんのだ。」
「ええっ、おとっつぁん、ぼく、すぐ失敗するし、勇気もないし、そんなことできないよー。」
「大丈夫、おとっつぁんがついてる。よーし、今日から修行を始めるぞー!」
おとっつぁんの高らかな宣言により、こうしてござえもんの修行が始まった。


  ござえもんの修行はさまざまにおこなわれた。
体力づくりはもちろん、遠くまで泳いだり、雪固めや青龍湖への道づくりなど、
ござえもんには難しいことばかり。そんな毎日が始まって2度目の冬のこと。
いつもござえもんをはげましてくれたおっかさんが、
修行の準備をしているさなか、雪崩に巻き込まれて亡くなってしまった。
「おっかさん・・・」
雪崩がおきた山の方角をみつめては涙ぐむござえもんに、兄さんたちが声をかける。
「ござえもん、元気をだして修業に行ってこいよ。
おっかさんは、いつもござえもんの修行を支えてくれてたじゃないか。
いつまでも泣いてたら、きっとおっかさんもかなしむぞ」
そう言った兄さんに、ござえもんは思わず叫んだ。
「おっかさんは…。おっかさんは、ぼくにこんな緑色の星さえなかったら、きっと、
きっと死んだりしなかった。星の模様なんて持って生まれなければよかった…。
そしたら、おっかさんは…。うぅっ、ぼく、もう修行なんてしないっ。」
そう言うと、ござえもんは泣きながら、山の道へと駆けて行った。



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  それから数年後の春のこと。
兄さんや姉さんたちは、変わるがわるおっかさんの代わりに家のことをおこなっていた。
ござえもんは、ござえもんが修行に専念できるようにという兄さんたちの優しさや
配慮が嬉しくて、ふたたび以前のようにおとっつぁんと修行に行くようになっていた。
成果は少しずつ出ているように思えたが、あいかわらずござえもんは自信がなかった。

その頃、おとっつぁんはひそかに時間を作っては、パセリが住むとされている家の
様子をさぐりに行っていた。
「今日見てきた様子だと、どうやらパセリ様は近々こちらにやってこられる感じだぞ!」
おとっつぁんが家に帰ってくるなり、興奮気味にござえもんたちに言った。
みんなの顔にも喜びとともに緊張の表情が浮かぶ。
「いよいよだな、ござえもん!」
ござえもんは力強くうなずくと、パセリ様…と口の中でそっと名前をつぶやいた。


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「あっダメ。遅刻しちゃうっしょ。」
  突然、声がして、ござえもんはハッと橋の方をふりかえった。
自分をじっと見ている人がいる。その人は髪を頭の左右でしっぽのようにまとめて、くりっとした大きな目をしている。
――あのお方が、パセリ様…。
ござえもんは、思わずじっとパセリを見つめた。
するとパセリが階段をおりて近づいてくる。
ござえもんはびっくりした。
「わわっ、えっと、ぼ、ぼく、ご、ご、ござえもんです!」
そう言って、パセリに近づこうとして、ハッとする。
『パセリ様のお姿は、今はまだ遠くから見るだけにするんだぞ』
おとっつぁんの言葉を思い出したござえもんは、パセリを振り返りながらも
川向こうに戻るために水に入った。パセリはまだこちらをみている。
ござえもんは焦って、一気に川にもぐって泳いだ。
それをみたパセリは、ござえもんがおぼれたのかと思った。

「子ギツネちゃーん!だいじょうぶー?どこにいるのー?」
川を渡ったござえもんに、自分を呼ぶ声が聞こえてきた。
ふりかえると、パセリがスカートがびしょぬれになるのもかまわず、
川の中を歩いているではないか!
――パ、パセリ様!まさか、ぼくを探して?
ござえもんは目をみひらいて、パセリをみつめた。
「早くー、パセリちゃん。もう完全に遅刻よ。急いで!」
友だちのレンゲが川べりに降りてくるが、パセリはまだ川の中だ。
――あぁ、川の水はとっても冷たいというのに…。
パセリ様、ぼく、おぼれてないですよー。
ぼくなら、大丈夫です、ここにいます。 ここにいますからー!
ござえもんは飛んでいきたい気持ちになりながら、パセリをじっとみつめていた。
レンゲがこちらを指さし、パセリが顔を向ける。ござえもんの姿を確認して安心したのか、
パセリは川からあがり、レンゲと一緒に橋の方へ向かっていった。

その姿をじっと見送りながら、ござえもんは思った。
――ぼくは、ずっと自分は何もできない、ダメって思ってた。
でもパセリ様は、どこのだれかも知らないぼくをたすけるために、スカートがぬれるのも
遅刻するのも、川の水の冷たさだってへっちゃらだ。
かっこいいなぁ、あこがれちゃう。ぼくもあんな風になりたいなぁ。
どうしたらいいんだろう。きっと今みたいに、何もできないって思ってたら、だめなんだ。
もう少し、勇気をだせば。そしたら、なれるかもしれない。
もう少し、自分のこと、信じてみよう。そうだ、ぼく、やってみよう!

そして、ピンとしっぽを立てると
「パセリ様!ぼく、パセリ様のためなら、ぼくの使命を果たします!
そのために、ぼく、もっと修行します。
そして、きっと、きっとパセリ様をお守りできるぼくになります!」
大きな声でそう言うと、ござえもんはいつまでもパセリが去った方をみつめていた。

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ござえもん物語 後編へ つづく・・・・・・。

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