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パセリ伝説 番外編の最近のブログ記事

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主人公パセリを守る、5種類の星をもつ動物たちは、spl.gif
『パセリ伝説』にとって欠かせない存在。

かわいいウェルシュコーギー犬「ラビ」、
ペガサスのような美しい馬「デューク」、
ちっちゃな子ギツネ「五左衛門」もいれば、
口は達者な鳥「チョポン」もいます。
さらには、読者のみんなのアイディアから生まれた、
関西弁でしゃべる「ウメ子」と、やたらに名前の長い
「クラル・レオポルト・クリスティアーノ・ジョアンニ・
サブリナ」という2匹のモグラたち。

それぞれのちがいがおもしろい、ゆかいで楽しい
パセリの仲間--「星をもつ動物たち」の番外編は、
ホームページ限定! 
『パセリ伝説』本編には書かれていないから、
パセリファン必読!! さっそく、読んでみてね!



ごんざえもん物語
チョポン物語
 ウメ子物語

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☆ウメ子物語は、前編・後編に分かれているよ!
前編をまだ読んでいない人は、このページを下に下がると前編があるから、
そちらから読んでみてね~!





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「クラル・レオポルト・クリスティアーノ・ジョアンニ・サブリナ・・・」
 オカンは町内会長からわたされた手紙に書かれた名前を読みながら、
何度も舌をかみそうになった。
「なんやねん、それ・・・」
 ウメ子はどでっと寝転がって、草餅をほおばりながら言う。
「そやから、もう半分の星を持ったモグラの名前や。
それにしても、えらい長い名前やなあ。覚えられへんわ」
 オカンは何度も手紙の文字に目をやった。
そして、ゴッホンと咳をすると、いよいよウメ子をその気にさせる作戦を開始する。
「とにかくウメ子、ぼやぼやしてられへんで。
このクラル・レオ・・・、レオ・・・、レオポルト・クリス・・・、クリスティアーノ・・・、
ええい、めんどうや。つまりやな、このクラルどうしたこうしたはやな、
ウメ子と同じ日に生まれて、同い年だっちゅうのに、えらいかしこうて、
運動神経ばつぐんな上、よう気がつく。おまけにスマートで美人だっちゅう話やで」
「それがどないしたん? そのクラ・・・、クラ・・・、なんちゃらアーノっちゅう子が
かしこいからっちゅうて、うちになんの関係があるんや。しっかりしてえな、オカン」
 ウメ子はあきれたように鼻で笑った。オカンは少しむっとして言い返す。
「何言うてんねん、ウメ子。関係、大ありや。なんちゅうっても、ウメ子とクラルなんちゃらはな、
二人で一つになる星を持って生まれたんやで。
言ってみれば、あんたらは姉妹か双子っちゅうてもええくらいの深ーい関係なんや。
これからは、二人そろうて、青い星を持った姫さんにおつかえするんやから」
「うちは、おつかえなんてせえへんで。青い星だか白い星だか知らんけど、
そんなん勝手に決めんといてほしいわ。うちの人生はうちのもんやで」umeko03.gif
「そうか・・・。そういうことかいな。ようわかった・・・」
 オカンはいやみっぽく言った。そばでオトンがはらはらして聞いている。
「何がわかったんや」
 ウメ子は少し不安げな表情になる。
「いやいや、まあ、どうでもええことやけど、
これからはクラルなんちゃらがモグラ界のプリンセス、
モグラ界のアイドル、モグラ界の永遠のヒロインとなるんやなあって思うただけや」
「どういうことやねん、オカン。青い星を持った人におつかえしたら、
それだけでモグラ界のプリンセスになれるっちゅうこと?」
「そういうこっちゃ。そらもう、ぎょうさん、青い星を持った人の伝説やら言い伝えが残ってるくらいからな。
その人におつかえするモグラが、モグラ界のヒロインにならんで、
誰がなるんや。あんたをいじめたキクオなんぞ、すぐさまひれふすで」
「ほんまか?」
 ウメ子は身を乗り出してきた。
「ほんまや、ほんまや。あんたさえその気になれば、キクオどころか、
この宇宙中のモグラがひれふすっちゅうもんや。なあ、オトン」
 オカンはオトンに目くばせをした。
「そ、そや。オカンの言うとおりやで。
ウメなら、さぞ、クラクラなんとか以上のヒロインになるで。決まりや!」
 オトンもこぶしをにぎりしめる。
「うち・・・、やるで。クラルなんちゃらアーノには負けへんで!」
 ウメ子は丸太のような体をふるわせて言った。



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「ひえーー! 無理や無理や!むちゃくちゃや!」
 修行が始まると、ウメ子はなんども悲鳴をあげる。
 まずはダイエットのために、腹筋100回、鉄棒でケンスイを三十回、平均台歩き100往復。
 おまけに食事の量はぐんと減らされ、おやつは禁止。
「オトンもオカンも、うちを殺す気か!」
 わめくウメ子に、オカンはにやりとする。
「あんたがいやなら、やめてもええで。オトンもオカンもちーっともかまへん。
ただなあ、今ごろクラルなんちゃらは、もう特訓してるっちゅうことやけどなあ。
まあ、ウメ子には無理かもしれんな」
「クラルなんちゃらアーノなんて、うちはもうどうでもええ。
こんなにしんどい思いをするくらいなら、モグラ界のプリンセスなんかにならんでもええわ」

 ウメ子ははあとため息をつき、その場にへたりこんだ。

そのとき、向こうからキクオを中心としたいじめっこグループの、
ハスノスケ、ツツジノジョウ、モモタロウなどが近づいてきた。
「おい、ハンパモンのウメ子、ちょっと見んあいだに、えらいデブになったやん」
 すぐさまキクオがからかう。モモタロウが続けた。
「デブになったら、前よりブスになったんとちゃうか?」
「やーい、やーい、デブでブスのハンパモーン!」
 ハスノスケとツツジノジョウがひやかした。助け舟を出そうとしたオトンを、オカンが引き止める。
「まあ、ウメ子がどうするか、しっかり見てまひょ」
 オカンがこっそりオトンにささやいたとき、
「うちは、ハンパモンとちゃうで!」
 へたりこんでいたウメ子が、むっくりと起き上がった。
「うちにはな、もう半分の星を持つ、えらい美人で頭のええ相棒(あいぼう)がおったんや。
その子はなあ、今ごろ宇宙で修行してんねん。うちも今、修行中や。
二人が合体したらな、えらいことになるんやで。
うちら、今にモグラ界のプリンセスになるさかいに、見とってや」

「ふんっ。うそつくんやないで、ウメ子。おまえがプリンセスなら、モグラ界は全滅やーー」
 キクオがせせら笑うと、ほかの三人もにやにやしながら、
「デブでブスの、ハンパモンがよう言うわ」
 と歌を歌うように言った。
「うそやない。うそやないもん・・・」
 涙をこぼさないように、ぐっとこぶしをにぎりしめてウメ子は答えた。
 キクオたちが去っていくと、ウメ子はすぐに鉄棒にぶら下がった。
「一・・・、二・・・、三・・・、四・・・」
 ウメ子は自分で回数を数えながら、汗まみれになってくりかえす。
「あっ、ああーー!」umeko04.gif
 鉄棒から手がすべり落ちる。ウメ子は地面にどしんと落ちた。
けれど、すぐに立ち上がり、ふたたび鉄棒に飛びついていく。
「一・・・、二・・・、三・・・」
 重い体が鉄棒にぶらさがった姿は、
市場につるされたブタの丸焼きみたいだったが、
オトンとオカンは涙ぐみながら見守っていた。


 こうして三日が過ぎ、一週間が過ぎ、一ヶ月になろうとしていたころには、
ユリオをはじめとする大勢のイトコやハトコたちも集まり、
ウメ子の修行を応援するようになっていた。
「がんばれー、ウメ子!」
「やったー、100回だっ!」
 ウメ子は少しずつやせていき、そのぶん動きも軽やかになり、
腹筋100回も、ケンスイ三十回も、平均台の100往復もこなせるようになっていた。
「ようやった。ウメ子、えらいぞ! ほんなら次は、あそこに見える梅の木から、
向こうの桜の木まで、地面を掘ってみ」
 オトンが新たな課題を与えた。ざっと見ても、その距離は一キロ近くはある。
 ウメ子は内心げんなりしたが、目標を達成する喜びを思い出した。
ウメ子はそもそも、生まれてから一度も目標を持つとか、目標に向かってチャレンジするとか、
そうしたことを考えることさえなかったのだ。
「よっしゃ、オトン。やったるで!」
 ウメ子は背中をしゃきんと伸ばして言うと、梅の木の下の地面を掘り始める。
 それはただただ土を掘り続けるだけの、単調で疲れるだけの作業だった。
 途中、何度も、ウメ子は、「あほくさ!」とつぶやき、よほど引き返そうかと思った。
「そやけど、ここで引き返したら、今までの努力が水のあわや・・・」
 ウメ子はそのたびに思い直し、また必死に掘り進めていく。
進むほどに、大きな石が現れて行く先をふさいだり、
太い木の根が網(あ
み)のようにはりめぐらされて、ウメ子自身がからまりそうにもなった。
そのたびに涙が出そうになったし、ときには気絶しそうになった。
「もういやや。なんでこんなにえらい目にあわなならんの・・・」
 何度かあきらめかけもした。
「けどなあ、クラルなんちゃらアーノもがんばってるんやもんなあ。
ここであきらめたら、おしまいやな」

 そう自分に言い聞かせて、ウメ子はまた掘り進めた。

 朝の九時すぎから掘り始めたウメ子が、ようやく桜の木の下の地面から、
真っ黒になった顔を出したのは、午後の三時近くになっていた。
かれこれ六時間近くも掘り続けていたことになる。
「やったぜ、ウメ子!」
 ユリオが叫ぶと、イトコやハトコたちもいっせいに飛び上がって喜ぶ。
「えらいで、ウメよ。ようがんばったな。ほんまにえらい!」
 オトンが涙で顔をくしゃくしゃにしながら言い、ウメ子を地面から引っ張りあげる。
「ウメ子、オカンもあんたには負けたで。ほんま、ようがんばったなあ」
 オカンはウメ子の頭をなでながらやさしく言うと、草餅とお茶をわたした。
「ありがとうなあ・・・」
 ウメ子は珍しく素直に言うと、草餅にかぶりつく。すると――
「すごいやん・・・」
 イトコたちの後ろにいたキクオが現れ、ぼそっと言った。
「ほんまや。ウメ子以外のだれも、こんなことやりのけたもんはおらん」
 モモタロウもまじめな顔で言う。ツツジノジョウやハスノスケも、
「もしもウメ子がモグラ界のプリンセスになったら、家来(けらい)にしてや」
ともじもじしながら言った。
「まかしといて。今すぐにでも、家来にしたるで」
 ウメ子が得意げに答えたので、みんなは大笑いをした。


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こうしてウメ子の修行は続き、冬が近づいてきたころ、ウメ子に声が聞こえてきた。
「ウメ子? ウメ子?」
「は、はいな・・・」
 テレパシーを受けることなど初めてだったウメ子は、あせって答える。
「わたし、クラル・レオポルト・クリスティアーノ・ジョアンニ・サブリナ」
「はあ・・・、あんさんが・・・」
「そうよ。わたし、とうとう地球にやってきたの。
青き星を持ったパセリ様はもう一年も前から、北海道にいらしてたんですって。
わたし、ちっとも知らなくて、遅くなってごめんなさい」
「あの・・・、クラルなんちゃらアーノ、えーと、なんちゃらかんちゃら・・・」
 ウメ子が舌をかみながら言うと、笑い声のあとに、
「クリスティアーノでいいわ」
という返事が返ってきた。
「あの、それで今、どこにおるねん?」
「北海道です。でも、どうもパセリ様はどこかにお発ちになったみたいなの。
困ったわ。ウメ子もすぐに来てちょうだい」
 クリスティアーノはてきぱきと言った。
「す、すぐにって言われても、うち、北海道がどこにあるかも知らんし、
どうやって行けばええのかもわからへん」

 ウメ子は完全にクリスティアーノに圧倒されている。
「調べるのよ!」
 クリスティアーノは声を大きくして言った。
「はっ?」
「地図とか、ガイドブックとか持ってないの?」
「なんやねん、それ」
「しっかりして、ウメ子。もしかしたらパセリ様には今、危険なことが起こってるのかも
しれないわ。こんなときこそお役に立たなければ・・・」
「と言われても・・・」
 ウメ子はたじたじになっている。
「とにかく一週間以内に北海道に来てちょうだい。わたしがテレパシーで案内するから、
心配しないで。いいわね」
 クリスティアーノは言うと、一方的にテレパシーは途絶えた。
「北海道? 地図? ガイドブック? 一週間以内? テレパシー? 」
 ウメ子は首をひねりながらつぶやくと、大声をあげた。
「なんのこっちゃ、さっぱりわからへーーん!」


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パセリ伝説番外編、第三弾、ウメ子物語はどうだったかな?

感想は、ぜひ、この最新刊ニュースのコメント欄でみんなで語り合ってね~!
メールBOXから送ってくれるのも、待ってるよ☆

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  ウメ子が生まれたとき、長い間子供ができなかったオトンとオカンは大喜びをした。
ただ、生まれたばかりのウメ子の背中の右下のあたりにある、星が半分かけたような形の
もようには首をかしげた。
「このもようは何なんやろ・・・」
  オトンは毎日、背中のもようを見つめては、考え込んだ。
「アザとちゃいます?」
  オカンは不安そうにたずねる。
  オトンはとんでもないというふうに、ぶるぶるっと強く顔を横にふった。
「アザやったら、えらいこちゃや。女の子やさかい、ケチがついたら、
  嫁のもらい手がのうなってまうで」
  オトンとオカンはさんざん心配したが、ウメ子が大きくなるにつれ、もようのことはしだいに
忘れていった。



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一人っ子のウメ子は、オトンとオカンの愛をどっぷりと浴びて、のびのび育ち、
かなりのおてんば娘になっていた。
「おばちゃん、またウメ子が地上に出て、木にのぼってまっせー」
  大勢いるイトコやハトコたちが、毎日ウメ子のオカンに言いつけにくる。
実は、オカンがウメ子の様子を知らせるように、親戚中にたのんでおいたのだ。


「またかいな。モグラが木にのぼるなんぞ、聞いたこともあらへん」
 オカンはかんかんになって、ウメ子を連れ戻しに行こうとする。
「まあ、ええやないか。子供は元気なのがいちばんや。
  そんなにカリカリせんでも、ウメの好きなようにさせてやり」
 オトンはのんきにかまえている。
「そやかて、あんた、このあいだもウメ子は、木の上から犬に向かって木枝を投げて、
  それが命中したもんやから、犬にきつう吠えられて、木から下りるに下りられんように
  なったやないですか」
 むきになって言うオカンにも、オトンはにやにやしているばかりだ。
「まったくウメ子がウメ子なら、あんたもあんたや」
 オカンがぶつぶつ言いながら出かけようとしたとき、土まみれになったウメ子が
泣きじゃくりながら帰ってきた。
「どないしたんや、ウメ子。まさか、木から落ちたんか?」
 たずねるオカンにも、ウメ子は答えず泣いてばかりいる。すぐさまオトンが飛んできた。
「おお、おお、かわいそうにな、ウメよ。さっ、オトンに話してみ」
 オトンがなだめてもすかしても、ウメ子は泣きやまない。


そこへ、イトコのユリオがやってきて告げた。umeko02.gif
「ウメ子が木から下りてきたところに、いじめっこグループのキクオたちがやってきて、
  ウメ子のことをからかってん。ハンパモンっちゅうて」
「ハンパモンってなんや?」
 オトンがたずねる。
「ウメ子の背中のもようが、星半分だからだって・・・」
 ユリオが答えると、オトンは顔を真っ赤にして言う。
「それがどないしたっちゅうんや。ウメよ、めそめそしてないで、言い返してき」
「ウメ子のことだから、口では負けてへん。キクオたちのことをののしったり、けなしたり、
  あげくのはては、つば吐きかけたり。そらもう、めちゃめちゃやり返してん」
 ユリオは説明する。
「けど、キクオたち、めっちゃ怒ってしもうてな。あやまらそうとして、
  ウメ子を突き倒したり、蹴とばしたりしたんやわ。おれも、加勢に入ったんやけど、
  相手は五匹やで。無理っちゅうもんや」
 ユリオはそのときにすりむいた額の傷に手をやり、くやしそうに唇をかむ。
「それで、ウメ子はあやまったんやろな」
 オカンがギロリとウメ子を見た。
「あやまらへん! うち、なにも悪いことしてへん。そやから、ぜったいにあやまらへんわ!」
 泣きながら、ウメ子は答える。
「よう言うた、ウメよ。それでこそオトンの子や」
 満足そうにオトンがうなずく。
「そやけど、おじちゃん。キクオたち、これから、もっとひどいことするでぇ。
  ぜったいにあやまらせたるっちゅうてたからな」
 ユリオは完全におびえている。ウメ子は泣きべそをかく。
「オトン、うち、こわいわ。キクオたち、今度会うたら、何するかわからへん。
  うちみたいなか弱き女の子をいじめるなんて、ひどいやん。
  うち、うち・・・、おそろしゅうて外にでられへん」

「か、か弱き・・・、なあ・・・」
 オトンはかすかに首をかしげる。ウメ子はきっと目をつりあげ、宣言するように言った。
「とにかくオトン、うち、もう外には出えへん。ぜったいに出えへんで!」
「おお、おお、ウメよ。わかってたで。かわいそうになあ。ハンパモンなんやちゅうて
  言われて、外に出るこたないで」
 オトンも引き受けた。


 その日から、ウメ子の引きこもり生活がはじまった。
オトンはもとより、オカンも、傷ついたウメ子をたいそう大切にあつかった。
そのせいで、ウメ子は、右のものを左に動かすことさえしないくらい横着(おうちゃく)に
なっていった。おまけに、どんどんわがままになっていく。
「ちょっと、オカン、おやつ、持ってきてえな」
「あんた、さっき食べたばかりやで。そうやって食っちゃ寝、食っちゃ寝してるから、
  見てみぃ、ぶくぶく太ってきたやないの」
 オカンは、ウメ子のだぶついた背中の肉をつまんだ。
「そんなん、かまへん。はよう、おやつ、持ってきてえな」
「食べたかったら、自分で持ってきなはれ!」
 オカンはいいかげん頭にきて、きびしく言った。すると、ウメ子は両手で顔をおおい、
泣きまねをしながら言う。
「うちは悲しいわ。外に出たらいじめられ、うちの中では叱られて・・・」
 こんな調子で、ウメ子は誰の言うことも聞かなくなり、体も丸太のようになっていった。
「あかん、甘やかしすぎたわ・・・」
 さすがのオトンも反省する。
「そうやで。これじゃあ、モグラ社会を生きていかれへん」
 オカンも頭を抱え込んだ。
「どうしたらええんやろ」
 悩んでいる間にも、ウメ子の声が響く。
「オトンかオカン、のどがかわいたでー。ジュースかなんか持ってきてえな」
 オトンとオカンは思わず顔を見合わせ、ため息をついた。



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こうして数ヶ月が過ぎた。
 オトンとオカンはあの手この手でウメ子を鍛えなおそうとするが、横着が身につき、
ぶくぶく太ってしまったウメ子は、まったく動く気配すらない。
  ほとほと困り果てていたオトンとオカンの元に、ふいにモグラ界の町内会長がやってきた。
白いひげをはやした町内会長は、ごっほんと咳をすると、オトンとオカンの前でうやうやしく
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「な、なんちゅうことを・・・」
 オトンはおどろき、あわてておじぎをし返した。
「いやいやいや、ほんまにもう、知らぬこととはいえ、長い間失礼しましたなあ」
 町内会長はあくまでていねいに言う。
「はっ?」
 オトンとオカンはぽかんと口を開けた。何のことやら、さっぱりわからない。
「実は、わたしのところに、遠い宇宙を超えて、ある手紙が届いてんねん」
「手紙?」
「そや。手紙や」
 町内会長は風呂敷に包んで持ってきた手紙をオトンたちの前に広げた。
オトンとオカンは手紙に顔をくっつけるようにして読み始める。
「ふむふむふむ・・・」
「えっ?」
「あれえーーーー!」
「ほんまかいな」

 オトンとオカンはさまざまに声をあげながら手紙を読み終えると、まじまじと町内会長を見た。
「つ、つまり、うちのウ、ウメが、ここに書かれている、その、つまり、偉大なる、
  青き星を持った方に、つかえる者であるということでっか?」
「そや。わたしらモグラ界でも、さまざまな伝説や言い伝えが残っておったが、
  まさか、ここのウメちゃんが・・・」
 町内会長はしみじみと言い、目を細めた。
「で、もう一匹のかたわれっちゅうモグラは、今どこに?」
 オトンはたずねる。
「まだ、ラ・メール星で修行中らしいで。二匹が顔を合わせるまでに、早いとこ、
  ウメちゃんにも話して、みっちり修行させなあかんで。ウメちゃんが活躍したら、
  この町内会のことも語り継がれることになるんやからな」
「うちのウメ子が、伝説のモグラになる・・・」
 オカンが夢見るようにつぶやく。
「こりゃオトン、ウメ子を鍛えなおすにも、ええチャンスや。がんばりまひょ。
  そやな、まずはダイエットからや」
「う、うん。そやな。伝説の何のっちゅうても、今のウメでは、まったくあかーん!」
 オトンも決意をこめて言った。
 

  けれど、もちろん事はかんたんにはいかない。オトンとオカンから話をされたウメ子は、
せんべいをバリバリ食べながら、ひと言答える。
「寝ぼけたこと、言わんといて!」
 
オトンとオカンはその夜、遅くまで話し合った。何とかしてウメ子を“その気”にさせる
方法はないだろうか、と・・・。
「そや!」
 オカンがぽんと手をうった。オトンがはっとオカンを見る。
「ありましたで、オトン。ウメ子をその気にさせる方法が・・・」
 オカンはにやりとして言うと、ウヒヒヒ・・・と不気味に笑った。




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ウメ子物語 後編へつづく・・・・

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5色の星をもつ動物たちの物語第二弾「ちょぽん物語」は、
前編と後編の2回に分かれているよ。
まだ前編を読んでいない人は、画面の下のほうに前編があるので
ぜひ前編を読んでから、この後編を読んでみてね☆☆☆



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  ライ麦畑に放り投げられ、その傷ついた体の上をバッタたちに這いずられていたチョポンは、
すべての気力を失くして、ぐったりしていた。
落胆しているチョポンをあざ笑うように、バッタたちまでチョポンの体の上にフンをする。
――どうして、おいらが、こんなにみじめな姿にならなきゃいけねえんだ?
こんな姿で生きていくなら、いっそのこと、このまま死んだほうがましだ・・・。
チョポンは薄目を開けて空をあおいだ。
雨はすっかりあがり、まぶしいほど鮮やかな空がどこまでも広がっている。
少し前まで、あの空を自由自在に飛び回っていたことさえも、今となっては夢のように感じられる。
――オヤジさん、オフクロさんよ、心配ばかりさせて、すまねえ。
せめて一言だけでも、あやまりたかったが、もはやそれもかなわねえ・・・。
チョポンは心の中でつぶやく。
気がつけば、泣いたことなど一度もないチョポンの目から、大粒の涙がこぼれ落ちてくる。
チョポンはそれでも空をあおぎ続けているうちに、意識を失っていった。



「ねえ、パセリ。傷ついた鳥がいるよ。でも、もう死んじゃってるかも・・・」
コーギー犬がやってきて、チョポンに鼻を近づける。
その声に、チョポンははっとして、かすかに意識を取り戻した。
「あっ、まだ生きてる! パセリ、どうしよう?」
「どうしようって、助けてあげなきゃかわいそうでしょ」
パセリはラビのもとにかけよっていく。
ラビの足元には、羽根がむしられ、顔や体のあちこちに傷のある、無惨な姿のチョポンが
かすかに息を吐きながら横たわっていた。
「かわいそうに。誰かに襲われたんだね・・・」
パセリはチョポンをそっと抱き上げると、包み込むように声をかける。
「でも、安心して。もう大丈夫だから。わたしが絶対に治してあげる!」
チョポンはそんなパセリの声が聞こえてはいたが、返事をする気力もなくなっていて、
目をしばたかせながら黙り込んでいた。
パセリはその日、じいとばあやとラビ、それに護衛の兵士数人と、
雨あがりの午後、ライ麦畑に遊びに来ていたのだ。


パセリは傷つき息も絶え絶えの鳥を抱いて急いで城に帰ると、
すぐに自分の部屋に連れていき、ふかふかのクッションの上に寝かせた。
そしてすぐに医者を呼ぶよう、じいに告げる。choponpaseri01.gif
すぐに飛んできた医者は、患者が鳥だということが分かると、笑い声をあげた。
「これはこれは姫様・・・。わたしが診察するのは、この鳥ですかな?
鳥をお望みなら、こんなみすぼらしい鳥ではなく、
誰かにつかまえてこさせればいいでしょうに・・・」
「ううん、どんなに立派な鳥より、この鳥がいいの。
先生、お願い、治してほしいの」
パセリの必死の願いに、医者は申し訳程度に傷口に薬を塗り、水を飲ませた。
それでもパセリは喜び、医者にていねいにお礼を言った。
「鳥さん・・・、お腹がすいてるよね。何か持ってきてあげるから、待っててね!」
パセリが部屋を出ていくと、チョポンはラビにテレパシーで話しかける。
「あの女の子は・・・?」
「あっ、気がついたんだね。良かったー!
あの方は、アクア国の姫様、パセリだよ。青き星を持って生まれた方なんだ。」
「青き星を持った・・・」
チョポンはつぶやき、それからぎゅっと強く目を閉じる。
――こんなおいらを、“どんな立派な鳥より、この鳥がいい”と言ってくれたのが、
青き星を持った方だったとは・・・。
閉じたまぶたの裏に、パセリの笑顔が浮かんだ。
――アクア国の姫様であるのなら、もっといばっていて、もっとわがままで、
立派なものばかり欲しがったって不思議はない。それなのに・・・。
チョポンは今までの自分が恥ずかしくて、いたたまれない気持ちになる。
自分は何の根拠もないのに一族の間でちやほやされて、いい気になっていただけだ。
こんなにもやさしい姫様におつかえする誇り高き鳥として生まれたのに、
今の自分では、星を持つ鳥であることを名乗り出る資格なんかない。


そんなチョポンの思いも知らず、パセリは毎日一生懸命看病した。
やさしく声をかけ、おいしいものを食べさせ、羽根がはえるようにと祈りながら撫でてくれた。
パセリの必死の看病のおかげで、いつしかチョポンは傷も癒え、
体には羽根がよみがえり、前のように白く美しい姿に戻っていった。chopon01.gif
「まあ、すごくきれいな鳥さんだったのね・・・」
パセリは目を見開いて喜んだ。
チョポンはパセリをもっと喜ばせようと、部屋の中を羽根を広げて飛び、
ときには何度も宙返りをして見せた。
「あら、鳥さん、羽根に黄色い星のもようがついてるよ。ラビとおんなじ。
ラビのはピンクだけど。でも不思議。どうしてラビや鳥さんに星のもようが?」
パセリがまだ星のもようの意味も知らず、チョポンの黄色い星に気づいてから数日後、
突然、チョポンはパセリの前から姿を消した。
とうとう最後まで名乗ることもなく、さよならも告げずに・・・。


――こんな自分じゃいけねえ。こんなおいらじゃ姫様の役には立たねえ。
もっと自分を鍛えなければ。もっと努力をしなければ。
そして、いつか絶対に、姫様にご恩返しをするんだ!
飛び去りながら、チョポンは強く強く自分の心に誓っていた。



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「わたしは、まちがってました。生意気でした。うぬぼれてました。
これからは心を入れかえます。どうか、わたしを鍛えてもらえないでしょうか?」
チョポンはあえて、以前自分に襲いかかってきたタカとワシのところに行き、深々と頭を下げた。chopon04.gif
自分をあっけなくやっつけたタカやワシの強さが、自分にも欲しいと思ったからだ。
最初は疑っていたタカとワシも、チョポンの熱意に負けて弟子入りさせることにした。



「カラスの羽根を、そのクチバシで一本だけ抜き取ってこい! いいか一本だけだぞ!」
「飛行機よりも早く飛ぶんだ!」
「毎日、俺たちの仲間、三十羽ぶんのエサを用意しろ!」
タカやワシから与えられるさまざまな難題にも、チョポンは果敢に挑んだ。
何度も失敗し、何度も怒られ、小突かれ、食べるものさえ与えられなくても、
チョポンは絶対にあきらめない。

――すべては青き星を持った姫様のため!死にかけていたおいらの命を救い、
失いかけた希望や誇りを取り戻してくれた姫様に、絶対に恩返しをする!
そのためなら、何だってする!どんな苦しいことにも耐えてみせる!
そう願い、がんばり続けることが、ほんとうの誇り、ほんとうの強さなんだ・・・。
チョポンは自分に言い聞かせ、きょうも羽根を大きく広げて空を飛ぶ。




チョポンがようやくタカやワシから認められ、心を躍らせながら、
ふたたびパセリの城に舞い降りたのは、皮肉にもフラム国がアクア国を占領した日、
パセリが地球へと旅立った日のことだった。

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『パセリ伝説 ホームページ』だけの番外編、5色の星をもつ動物たちの物語第二弾、
チョポンの物語はいかがでしたか??


チョポン物語、ござえもん物語の感想など、
いつでもメールボックスやコメント欄でお待ちしていまーす!


さて、お次はいったいだれの番かな~?
どうぞ、お楽しみにね~!


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「おいらは、青き星を持った方におつかえする、七代目チョポンだぜー!」
チョポンは毎日そう声をはりあげながら、一族占有の空をわがもの顔で飛ぶ。

「おお、さすが、わが一族から生まれ出でた七代目チョポン、なんとまあ、美しいこと・・・」
代々、星を持つ鳥を生み出す由緒正しき一族のおばさん鳥たちは、
新たな星持つチョポンの誕生に、みな目を細めて口々にチョポンをほめたたえる。
「美しいだけじゃなく、気品もあるし、まぶしいくらいですわ。
やはり王家に伝わるオルゴールのマスコットに選ばれた初代チョポンの血を引く者ですもの。
ホーホホホホ・・・」
「ほんとうに。この頃はまたいちだんと、りりしさに磨きがかかってきましたわねえ」
おおげさなくらい皆、チョポンをほめちぎる。
チョポンは一族の誇りであり、自分たちの自尊心をくすぐってくれる存在だ。
それだけにチョポンの両親は、息子がうぬぼれることがないように、
そして青き星を抱く方にちゃんとおつかえできるようにと願い、
心を鬼にしてチョポンを厳しく育てた。
言葉遣い、礼儀作法、羽根の広げ方から、飛ぶ姿にいたるまで、
両親は一日中チョポンのそばについて、口やかましく注意する。
けれど、一族の鳥たちからのほめ言葉をシャワーのように浴び続けて育ったチョポンは、
十分すぎるほどうぬぼれ、大きくなるにつれ、両親に反抗するようになっていった。



ある日のこと。ささいなことで注意されたチョポンは、ついに切れた。
「やいやいやい、いちいちうるせえんだよ、オッカ―!」
「オ、オッカーですって?」
突然乱暴な言葉を吐いたチョポンに、お母さんは目を回し、思わず失神しそうになる。
チョポンは密かに、やくざな鳥たちの会話を盗み聞きし、研究していたのだ。
お父さんは烈火のごとく怒った。
「な、なんという下品な言葉を使うんだ、チョポン。
そんなことで、青き星を持った方におつかえ出来ると思ってるのか!」
「なんだと、オットー!おいらの強さや美しさはなあ、初代チョポン以上なんだぞ!」
「何を言うか、初代チョポンはもっと上品でありながら、
それは礼儀正しく強かったと聞いておるぞ。おまえのは、ただの空いばりだ」
「ふん、そうかいそうかい。だったら、おいらの実力がどんなものか、
世間に出て試してやらあ。せいぜい風のたよりに、おいらの評判を聞きやがれ。
じゃあな、あばよっ」
チョポンは両親に向かってはき捨てると、いきおいよく大空に舞い上がっていった。



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  それから数日、チョポンは自由の身を大いに楽しんだ。
空はどこまでも広く、果てしなく、誰もチョポンに口やかましく言うものもない。
お腹が空いたら、木の実や野草をつまみ食いし、香りのいい小枝を探し出して止まり、
川の水をのみながら、水面に映った自分の姿にうっとりと見とれた。
「ムフフフフ・・・。ああ、おいらって、なんてかっこいいんだろう・・・」
そんなチョポンの姿を見て、スズメやツバメ、ヒバリたちは、ひそひそとさえずりあう。
「あの鳥、さっきから水面をのぞきこんでは、自分の羽根のつくろいばかりしてるよ」
「見てよ、あの得意そうな顔・・・。いやらしいったらありゃしない」
いかにも蝶ネクタイでも結んでいそうな格調高きタカやワシも、
遠目にチョポンの様子をうかがっていた。
「アイツ、鳥社会の礼儀も作法もわきまえないで、いい気になっている。
いずれ思い知らせるしかあるまいな」

まわりに反感をかっているとも知らず、チョポンはのんびりと気ままに過ごしていた。chopon.gif
――それにしても、ちょっと退屈してきたぜ。
退屈しのぎに、いっそのこと、城にでも行って、
青き星を持って生まれてきたパセリとかっていう姫さんの顔でも見てくるか。
にやにやしながら考えていると、ふいに雨が降ってきた。
それはものすごい雨となり、森の中にはどこにも雨宿りできそうもない。
チョポンは気転をきかせて、いつか見たことがある山の斜面の穴ぐらの中に、
急ぎ飛び込んでいった。

 真っ暗な穴ぐらの中では、いくつもの目が鋭く光っていた。
「これはこれは、うぬぼれやのチョポンではないかな・・・」
低く、しわがれた声がした後、別のかん高い声が続いた。
「おまえさんは、空の仁義ってものを知らないようだな。
ここで会ったのも、何かの縁だ。
いい機会だから、少しは鳥社会の作法を覚えてもらおうか」
「な、なんなんだよ、いきなり・・・! ひきょうだぞ! 隠れてねえで、姿を見せろ」
気丈に叫んだチョポンの背後から、タカの鋭い爪が飛びかかってきた。
爪はチョポンの白い羽根をごっそりと引き抜く。
「い、いてえー! いてえじゃねえか!」
大声をあげたチョポンに向かって、今度は正面から、ワシが飛びかかってくる。
チョポンの額には二本の引っかき傷が出来、ぽたぽたと真っ赤な血が流れ落ちる。
「くっそー、おいらを誰だと思っていやがる。おいらはな、おいらは七代目・・・」
息も絶え絶えに、チョポンはかすれ声をあげた。
「ふん、星を持った鳥だろ。まだ手柄一つたてたわけじゃないのに、いばるんじゃない!」
最初に聞いたしわがれた声が響いたと思うと、
数羽のタカやワシたちがよってたかってチョポンの体を突っつき、引っかいていく。
あまりの痛みに、チョポンは気を失った。
「なんとまあ口ほどにもないヤツよ」
タカたちは冷たく笑いながら、
ぐったりしているチョポンをゴミのようにどしゃぶりの雨の中に放り出した。

体が落下していくのに気づいたチョポンは、あわてて羽根を広げようとしたが、
傷ついた羽根は両側にだらんとしなだれ落ち、
白かったそれはいまだ真っ赤にそまっている。
身体をよじってみたり、足でもがいてみたりしたが何の効果もなく、
チョポンはまっさかさまに地上に落ちていった。
落ちたところは流れ落ちる滝の上で、チョポンはなすすべもなく激流にのまれていく。



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いつしか雨はあがっていた。ふいに体が宙に浮いたかと思うと、チョポンは網の中にいた。
人間の男の声が聞こえてきた。
「あっ、鳥がかかっている。なんとも、ぶっさいくな鳥だなあ」
――ぶ、ぶっさいく? おいらが、ぶさいく? そんなはずがない。そんなはずは・・・。
心の中でチョポンはつぶやく。
「羽根もないし、体も傷だらけ。焼き鳥にしてもまずそうだ。さっさと捨てちまおうぜ」
声の後で、男の手が網の中で、チョポンをつかむ。チョポンは放り投げられた。

ドスンというにぶい音とともに、チョポンは柔らかなものの上に落ちた。
まわり中が、黄金色に輝いている。ライ畑のようだ。
たわわに実ったライ麦のあいだを飛び交っていたバッタたちが物珍しそうに集まってきて、
チョポンの体の上をはいまわる。
「や、やめてくれー。傷が疼くじゃねえか。やめてくれー!」
チョポンの叫び声も聞こえないのか、
バッタたちは新しいおもちゃを手にしたようにはしゃいでいる。

――くそーっ。バッタ野郎にまでバカにされてる・・・。これが、おいら? 
黄色い星を持って生まれた七代目チョポンかい・・・?
心の中でつぶやくと、チョポンはぐったりしたように目を閉じた。



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